日本の英語教育が抱える10個の問題点とは?【ここがヘンだよ!】

日本の英語教育が抱える10個の問題点とは?【ここがヘンだよ!】

「日本人って英語を話せないよね・・・。」

 

「英語を話せない原因って、なんでだろう・・・?」

とお考えのあなたへ。

この記事は、日本の英語教育に疑問を持つあなたに書きました。

 

プライベート、ビジネスを含み、英語が身近にある生活を始めて15年。

参考までに、私の英語歴は、このような感じです。

  • TOEIC900点
  • 海外部所属の現役サラリーマン
  • オーストラリアへの留学経験3年
  • 子どものバイリンガル教育を実践中

「ここがヘンだよ日本の英語教育!」

ということで、10個の問題点を説明していきますね。

【悪習慣】日本の英語教育が抱える10個の問題点とは

まこさん

まずは、結論から言います。

日本の英語教育が抱える、10個の問題点です。

  1. 〇か×を気にしすぎる
  2. 正しい発音を学べない
  3. 単語・文法中心の英語教育
  4. 高校・大学受験のための英語教育
  5. 英語の4技能に偏りがある
  6. 人前でスピーチをする機会が少ない
  7. 英語担当教員の英語力が低い
  8. 同年代の外国人との交流がない
  9. 本物の英語を体験させない
  10. 英語を日本語訳に置き換える

それでは、1つずつ解説していきますね。

① 〇か×を気にしすぎる

まこさん

正しい英語を話すことに神経質になりすぎて、ミスが怖くて話せない。

「あれ? この冠詞は、”a”だっけ? “the”だっけ?」

 

「~したい。だから、want to だったかな!」

文法的に正しいかどうか? どうしても考えてしまう。

日本の英語教育が、正しいかどうかに重点を置きすぎているのが原因です。

  • 伝わらなかったら、もう一度言えばよいだけ
  • 単語を忘れた。あるいは、分からなかったら、別の言い回しで伝える

日本語でも、単語を忘れたり、言いたいことが伝わなかったり、ありますよね。

英語も同じです。

 

この前、オンライン英会話で「踏切」という単語が分かりませんでした。

それは、電車が通過するところ。
それは、バーが下がり車が止まる場所。
それは、音が鳴る。

そのような感じで説明していたら、講師から「踏切ね!」と教えてくれました。

 

「少しの文法ミス。単語を知らない。」

↓↓↓

「小さいことは気にせず、英語でどんどん話そう!」

このような風潮に変えていくべきです。

② 正しい発音を学べない

まこさん

学校の英語教育で、正しい発音を身につけることは不可能に近い。
  • mouse(ねずみ)とmouth(口)
  • lice(シラミ)とrice(お米)
  • sit(座る)とshit(バットワード)

これらの単語って、発音が似ているようで、意味が全然違います。

まこさん

文法は気にするなと言いました。が、しかし! sit(座る)とshit(バットワード)は気にしてください。笑

 

細かい発音の違いは、日本の英語教育では教えてくれませんよね?

文法の〇×は気にする。
なのに、実践的かつ、大切な発音の仕方は教えてくれない。

やっぱり、変だよ!日本の英語教育。

③ 単語・文法中心の英語教育

まこさん

単語や文法中心の英語教育から、いつまでも脱却できない日本。

とある朝。

会社に向かう途中で、電車に乗っている高校生を見かけて思うこと。

 

「あーあ。まだ単語帳なんか使って、必死こいて英単語を覚えているのかー。」

「暗記教育は、20年前と変わってないねー。」

 

電車で英単語帳を広げている学生を見かけるたびに、残念に思います。

 

だって、そうじゃないですか?

英語は、日本語を話せない外国人と話すためのコミュニケーションツール。

暗記力を測るためのツールでは、ないですよね。

 

単語や文法を勉強するな! とは言いません。

ただ、あまりにも文法や単語に偏りすぎています。

文法や単語に偏りすぎ、それが日本の英語教育の現状です。

まこさん

単語や文法を覚えたいのならば、センテンスから覚えるべきでしょう。

④ 高校・大学受験のための英語教育

まこさん

英語を勉強する本来の目的を見失っていること。

「あー、試験でSVO文法が出るから勉強しないと!」

 

「受験までに、◯◯の単語帳を覚えないと!」

その考え、ちょっと待ってください!

何のための英語ですか?

外国人とコミュニケーションを取るためですよね?

 

文法や単語を必死こいて覚える。

これらの行動は、英語を使う本来の目的ではありません。

まこさん

TOEIC900点を持っていますが、SVO文法なんて忘れてました。笑

 

本来あるべき姿:

  • 目的 → 外国人とのコミュニケーションを円滑にする
  • 手段 → 英語を勉強する

日本の英語教育の現状:

  • 目的 → 学校のテストや受験で良い結果を出すため
  • 手段 → 英語を勉強する

 

「目的と手段をまちがえるなー!!」

と会社の上司に、ガミガミ怒った表情で言われたことはありませんか?

 

英語教育になると、なんで目的と手段をまちがえるのだろうか・・・。

会社で働く目的は、家族の生活を支えるため。

会社で働くことが目的じゃありません。

⑤ 英語の4技能に偏りがある

まこさん

リーディングばかりに集中して、スピーキングなどは一切やらないこと。

「英語の4技能ってどうゆう意味?」

英語の4技能とは、以下の通りです。

  • スピーキング (話す)
  • リスニング(聞く)
  • ライティング(書く)
  • リーディング(読む)

4技能のうち、リーディングやライティングに特化しています。

つまり、文法や単語ですね。

 

英語を勉強する目的は、”外国人とのコミュニケーション”、でした。

では、英語を勉強する本来の目的を見失わないためにはどうするか?

 

答えはシンプル。

リーディングのほかにも、スピーキング、リスニング、ライティングにも力を入れる。

それだけです。

⑥ 人前でスピーチをする機会が少ない

まこさん

学生時代に、人前に出てスピーチをする機会が少ないこと。

「人前でスピーチをするのって、いつも緊張するよなぁ・・・。」

 

私も緊張します。

社員が集まる全体朝礼でスピーチするときなんか、足がガクガク震えますからね。(T_T)

ヒザが折れて、そのまま倒れそうなくらいです。笑

 

日本人は、スピーチ・プレゼンが下手と言われてしまう理由。

大きな原因は、学生時代からの絶対的な練習量が不足しているからです。

 

スピーチやプレゼンが下手。

これは英語教育の問題だけではなく、スピーチ力を重視していない日本の問題でもあります。

外国人相手に英語でスピーチなんてもってのほかでしょう。

まこさん

サッカーでもピアノでも練習しなかったら、下手なのは当たり前だよね。

⑦ 英語担当教員の英語力が低い

まこさん

英語担当教員の英語力が低く、国が求めるレベルに達していない。

毎年、英語教員や生徒の英語力を、文部科学省が調査をしています。

まこさん

その英語力の調査は「教育実施状況調査」と呼ばれています。

 

平成29年度の結果を参考にしました。調査対象の学校は、なんと32,261校!

  • 公立小学校:19,487校
  • 中学校:9,405校
  • 高等学校:3,369校

調査結果をカンタンに言ってしまえば、英語担当教員の英語力は、国が目標としているレベルに達していない。

教員の英語力はまだまだ低い、これが現実です。

 

具体的な結果はこちら。

英検準一級レベル、もしくはそれ以上の英語力を持つ英語教員の割合:

平成29年度の結果:

  • 中学校:33.6%
  • 高等学校:65.4%

英語担当教員に求められる目標数値:

  • 中学校:50.0%
  • 高等学校:75.0%

※ 英検準一級 ≒ CEFR B2 / TOEIC730点

まこさん

目標としている英検準一級とかTOEIC730点って、レベルは高くないですからね。外国人と対等に話すのは、不可能な英語力ですよ。

 

英語教員の質を上げる解決策は1つ。

外国人のネイティブ教員を、高い給料でどんどん雇っていく。これしかないですね。

「非現実的だよー」って声が聞こえてきそうですが・・・。(゚д゚)!

⑧ 同年代の外国人との交流がない

まこさん

ディスカッションなど、同年代の外国人と話す機会がない。

私が学生だった20年前。

英語を使って外国人と話したことなんて一度もありませんでした。

それなのに、「英語を勉強しろ!」と言われても、やる意味が分からないですよね。

いまも状況は変わっていないかと思います。

 

この記事で何回か述べてきました。英語は外国人と話すためのコミュニケーションツール。

外国人と英語を話す、実践的な体験が必要です。

それも、日本人学生と同年代であり、トップを走る欧米人やアジア人とのディスカッション。

  • 外国人の考え方に触れる
  • 外国人に英語で意見を伝える
  • 日本の常識が、世界の常識と必ずしも同じではない事実を知る
  • 同年代の外国人に刺激を受ける

日本の学生が、同年代の外国人と話す。

その経験により、自分の好きな分野で世界的に活躍するには英語が必要と感じる。

「英語を勉強するべき本当の理由」を実感できるかもしれません。

まこさん

年に1~2回あれば、おもしろそうだね!英語を勉強するモチベーションが上がりそうだし。

⑨ 本物の英語を体験させない

まこさん

本物の英語を体験しながら楽しく英語を学ぼう! という雰囲気を作れない。

「海外ドラマを見たり、洋画を見たりって楽しいよなぁ。」

「英語を勉強したい!」

と思ったキッカケが、海外ドラマや映画、洋楽だった。そのような人は多いのではないでしょうか?

 

それなら、英語の授業でもっと活用しましょうよ! 生徒も先生も楽しいですよね!

と私は思います。

  • 海外ドラマのワンシーンをマネして英会話をする
  • ビートルズの歌詞に沿ってテストを出題する
  • 洋画を教材にして、英単語を勉強する

教科書英語だけではなく、英語圏の人たちが楽しむ娯楽に触れる。

「好きこそ物の上手なれ」ですから。

⑩ 英語を日本語訳に置き換える

まこさん

英単語の一語一語までにこだわって、日本語訳に直させる。

あー、めんどくさ!!

英語の日本語訳を、上司に頼まれるたびに思います。

 

英文のすべての単語を日本語訳に直そうとすると、

「うーん、なんか変な日本語の文章だなぁ。」

と思うことが多々あります。

原因は、英文をガチガチの日本語に直そうとするから。

 

英文はざっくりと理解すればOK!

それなのに、日本語に無理やり直そうとするから、不自然な文章になるのです。

英文を頭のなかで日本文に置きかえてから理解する、というやっかいクセが身についてしまいます。

和訳も英語力の邪魔になる

引用:英語で一流を育てる――小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める家庭学習法

英語で一流を育てる――小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める家庭学習法

【まとめ】日本の英語教育の問題点

まこさん

記事をカンタンにまとめます。

日本の英語教育の問題点を、10個あげました。

  1. 〇か×を気にしすぎる
  2. 正しい発音を学べない
  3. 単語・文法中心の英語教育
  4. 高校・大学受験のための英語教育
  5. 英語の4技能に偏りがある
  6. 人前でスピーチをする機会が少ない
  7. 英語担当教員の英語力が低い
  8. 同年代の外国人との交流がない
  9. 本物の英語を体験させない
  10. 英語を日本語訳に置き換える

それでは、1つずつ解説していきますね。

「未来ある子どもたちのためにも、日本の英語教育が変わってほしい!」

そのような思いで、今回の記事を書きました。

日本の将来を背負うのは、いまの子どもたちですからね。

 

2020年度から始まる英語教育の改革!

期待して待ちましょう。